大切な方の葬儀を終えたご遺族にとって、次に問題となるのが遺産相続の問題です。最初から、裁判などによって解決のために長期間を掛けたいと思う方はいません。多くの方が迅速で円満な処理を望んでおられることと思います。

それでは、迅速で円満な相続手続きを進めるためにはどうすればよいのでしょうか？

もちろん、親族間での話し合いの重要性を否定するものではありません。ただ、遠距離に居住している、多忙である、また、これまで疎遠な関係にあったなど様々な理由で、話し合いが円滑に進むとは限りません。反対に、一旦話し合いを始めたのだが、それぞれの相続人の置かれている立場や境遇の違いなどから、かえって話し合いがもつれてしまう場面も多く目にします。さらに、一旦まとまったかに思えた遺産分割協議が、遺留分、遺言、生前贈与などの問題であとから蒸し返される可能性もあります。

それでは、一体、どうすればよいのでしょうか？

問題解決のひとつの方法としては、まずは、①相続人は誰か、②相続の対象となる相続財産は何か、一体、幾らの価値があるのか、③法律上は、相続人のうち誰にどれだけの相続権があるのか、を明らかにし、それを書面にし、当事者が全体像を理解した上で話し合いを始めることが考えられます。どのような問題であれ、それが複雑であればあるほど、まずは当事者が全体像をちゃんと理解し、①誰が、②何を、③いつまでに、④どのような方法で決めるのかを、あらかじめ明らかにしこれらを理解した上で、話し合いや作業を始めることが、結局、問題解決の近道と言えます。特に法律や税務などの専門的な知識を必要とする事項については、できれば専門家に相談の上、手続きの方向性を間違えないようにすべきでしょう。

当事務所では、相続人および相続財産の調査を行い、また、法定相続分に関するアドバイスを行うなどによって、遺産分割協議を円滑に進めるためのサポートを行います。また、遺産分割協議書や遺言書の起案、また、その作成のアドバイスを行います。